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沖縄紀行 その一

2011.12.28

 

年末の仕事を納め沖縄へいってきました。
二時半に空港へ到着。大宜味村の平良美恵子先生が、
「何時でもいいからいらっしゃい」と待っていてくださるのを頼りに、
レンタカーを飛ばしました!
約三時間、先生のお宅に到着したころには日も沈みかけ、
「とにかく畑に行きましょう!」

先生の運転する車に乗り換え畑へ。約二千坪にわたる芭蕉の畑は
一本一本に手入れがいき届き、風通しがよく、二十人ほどのスタッフ
みんなで手入れをするそうです。「先生、待って~!」

 

足の速い先生を止めて記念撮影するころには、とっぷりと日も暮れてしまいました。

 

芭蕉の花

 

 

 

芭蕉布会館へ戻り、その日が仕事納めだった工房を案内していただきました

 

「みんな行き先がきまっているのよ~」と納品先別に
風呂敷につつまれた作品を見せていただきました。
行き先が決まっているとなれば、欲しくなったらどうしようという、
ドキドキがないぶん、じっくり堪能させていただきました。
デザインは昔の民芸調の濃いものからすっかり洗練され、
都会のシーンにもオシャレに着用できる作品へと変化していることに
感心すると、美恵子先生も「そこを考慮しないと着ていただけないものね。

 

その後は、丁度出ていたお軸の箱を目ざとくみつけ
「先生それな~に?」
「私のお宝!」 ってなわけで、拝見!
「す、すばらしい!」稀代の紅型絵師が芭蕉布に施した作品の数々。
度肝を抜かれる迫力ある紅型に、ここに沖縄の至宝ありと感動しました。

 

伝統の文化、技術を健全なかたちで残すには、今日の、明日の
生活体系を考慮せずしてありえないと思います。
なぜならば、人々の生活の中にあった文化だからです。
常に前向きに挑戦しながら、ハイセンスに着ていただくことです。
素敵になりたいから投資してくださるのですから。
昔は良かったと古着を着ていても、なにも残らない、
なにも生まれないのです。単なるコスプレです。

今日きものを着るということは、もっと知的に高いレベルの
ところにあるような気がします。

平良先生、年末のお忙しい中、過分なご親切をありがとうございました