こんな話題どうなの?(笑)腰巻編
2018.05.01
ブログの話題として少々疑問ではございますが(笑)私の必須アイテムをご紹介いたします。
これは10年前に亡くなった母が晩年作りためておいてくれたお手製の正絹の腰巻です。擦り切れた長襦袢や胴裏を解きほぐし繋ぎ合わせ、袷仕立てになっています。ピンクの折鶴柄の生地は、亡くなった夫が結婚前に初めて作ってくれた思い出の長襦袢でした。そのころの私はピンクの淡い暈しの長襦袢しか知りませんでしたから、鮮やかな色、愛らしい柄の長襦袢に感激したことを覚えています。その後ずいぶんと愛用し擦り切れたそれを母が二枚の腰巻につくり変えてくれたものです。二人が亡くなった今も私を温めてくれ、なんだか孤軍奮闘する私を見守っていてくれるような気がしています。
私の場合11月頃から4月までの間、ワンピース型の肌着と長襦袢の間に着用しています。いままでの経過をみますと、毎日着用して約3回の冬で擦り切れてお役御免と相成っておりますので、一般的には一枚あれば一生ものです。
腰の部分や紐の力が入る部分はシンモスを使い、大事なことは正絹の袷仕立て(二重)ということです。表は色柄の綺麗なもの、裏は薄手の胴裏が使われています。化繊とは温かさが断然違いますので、是非お作りになってお試しになってみてください。冬の足元を温める、現代にも活きるささやかな知恵です。
また、使い込まれた愛しい布を大事に使い切る、素晴らしい文化だと誇らしく思っています。